日商4,000円の事例:商品が、その場所に合っていなかった

あるイベント会場で、バナナドリンクを販売した事例です。1日の売上は4,000円でした。
私たちの見立ては、その現場のお客様が求めていたものと、販売商品が合っていなかった、というものです。バナナドリンクそのものが悪いという話ではありません。その場所、その客層、その購入場面に、商品が合っていたかという問題です。
日商104万円の事例:需要に合い、リピーターがついた

別のあるイベント会場で、食事系の商品を販売した事例です。1日の売上は104万8,000円でした。弊社では、年に何度かは1日の売上が100万円を超える日があります。実際に届いた金額だからこそ、なぜ売れたのかを検証します。
こちらは、お客様の需要に商品が合っていて、リピーターもついていました。商品と客層の相性に加えて、同じ会場で繰り返し選ばれていたことがポイントです。
成功要因を、3つの視点で検証する
① 需要が高い現場

その場所に、食事を買いたい人がどれだけいるか。来場者数だけでなく、来場目的、食事の時間帯、周囲の飲食店、出店区画までの動線を確かめます。需要と商品が合っていたかを、実際の注文から読み取ります。
② 回転が速い商品

注文から受け渡しまで何分かかり、ピーク時に何食を提供できたか。仕込み、調理工程、会計、スタッフの役割を振り返ります。需要が大きくても、提供が追いつかなければ販売機会を逃します。
③ 他社との差別化

味、見た目、ボリューム、価格、買いやすさのうち、何が選ばれる理由になったのか。競合の商品と比較し、お客様の声や再購入から確かめます。この事例で挙がっているリピートも、その手がかりです。
性別・年齢など、多角的に答えを導き出す

年齢層や性別の傾向に加えて、一人客か家族連れか、食事か軽食か、何時にどの商品を買ったかを見ます。属性だけで好みを決めつけず、商品別の販売数、客単価、セット購入、お客様の声と照らし合わせます。
当日の年齢・性別別の購入数や提供時間の集計は、ここでは掲載していません。これらは売上の原因を断定するための数字ではなく、次の出店で記録し、検証したい項目です。
目標売上 ÷ 想定客単価 = 必要な購入件数。まず必要な件数を出し、営業時間とピークの集中を踏まえて、仕込み量・在庫・提供能力で対応できるかを確認します。
現場の需要、回転の速さ、選ばれる理由がそろうか。さらに原価・出店料・人件費を差し引き、利益が残るかまで確かめます。到達実績があることと、どの現場でも再現できることは別です。
2つの事例を、どう読むか

この2つは、同じ車両で4,000円から104万円に伸びた話ではありません。同じ会場、同じ日、同じ条件の比較でもありません。会場も、車両も、商品も別です。売上の差のすべてを商品だけで説明できるとも考えていません。
それでも、この2つを並べて見ると、共通して言えることがあります。自分が売りたいものを持ち込むだけでは足りない、ということです。その場所のお客様が何を求めているのかに、商品を合わせる。合っていれば繰り返し買われ、合っていなければ人がいても売れない。数字の大きさより、この構造のほうを覚えておいてください。
自分が売りたいものを持ち込むだけではなく、その場所のお客様が何を求めているのかに商品を合わせる。
どちらも自社の実測値ですが、条件の異なる個別の事例です。業界の平均値や、誰でも再現できる数字として読まないでください。
